インターナショナルスクールでいじめに遭った人の記憶:始まり
はてブを読み漁っていたJKがついに30代に突入した。
先日退職したことを機に、過去を振り返ってアウトプットしたい欲が湧いたので、今回はいじめに遭った始まりの話を書きたいと思う。
今までいじめのことを書かなかった理由
ツイッターではいじめの断片をしばしば漏らしてきたが、ブログで詳らかに書くことはなかったのは、いくつかの理由がある。
- インターナショナルスクールのコミュニティは小さいため特定がされやすく、加害者・知り合い・家族に読まれることを恐れたため
- 日本の学校に通っていた人と比べると日本語スキルが劣っており、「日本語が下手」と嘲笑されることが怖かったため
いじめのことを書く理由
- 「インターナショナルスクールでのいじめ」といった、特殊な環境での体験談を記録に残すため
- もういい歳になり、上記の懸念が薄れたため
- 感情を整理するため
ちなみにいじめの内容は、よくある陰湿なやつ。
自分のこと
- 30代女性
- 幼稚園~高校までインターナショナルスクール育ち
- 9年前(2013年)に書いた記事にも書いてあるとおり、英語が嫌いで不得意だった
- 日本の学校で日本語を勉強したことがないため、漫画・アニメ・ゲーム・テレビで日本語を習得した。そのため語彙に大きな偏りがある
話は逸れますが、小中高一貫校のデメリットをご存じでしょうか。
卒業までずっと同じクラスメイトと一緒に過ごす必要があることです。
いじめのターゲットになると、最悪卒業まで地獄を味わう危険性があります。
私は親にいじめ被害を打ち明けても転校の許可をもらえず、結局ぼっちのまま卒業しました。
ピロン♪
不登校になっても仕方ない状況の中、それなりに勉強して卒業したことは、今思えば偉いことだと思いました。
未だに努力は報われてないけどね!!
いじめの始まり
始まりは7th grade(中学1年生)だったと思う。
机の中に見覚えのない 3 x 5 inch index card が入っていた。
"○○ Die!"
「○○ 死ね!」
ここまでドストレートな暴言、当時は頭を殴られたような衝撃を受けた。
他にも紙が入っていた。今度はルーズリーフだった。
上記の文章と同じように、憎しみを表現した大きな文字で乱雑に書き殴られていた。
"I told ○○ that you love him~~ HA HA HA HA HA HA"
「お前が○○くんのことが好きだってこと、○○くんにチクっておいたからw あはははは」
ノンフィクションはホラーゲームに勝る
トドメに、私が所持していたトレーディングカードに落書きがされていた。
世界で一番好きなキャラクターのカードだった。
たとえ当時所持していたカードのレートが100円にも満たなかったとしても、学校に持っていって眺めるほど大好きな絵だった。
所持していた全てのカードに様々な落書きがされていた。
加害者の期待通り、私の尊厳は大きく傷つけられた。
いじめに対する反応
もし今の経験値を持ったままあの頃に戻れるとしたら、担任の教師にこの証拠を即座にリークするが、当時はそのような強かさを持ち合わせていなかった。
スクールカーストの下の方にいる生徒がいじめをカミングアウトしたところで、メリットよりリスクが上回ることは明白だった。
事件に関係ないな好きな人にも迷惑がかかる可能性がある。
学校がいじめの対処を上手くできるかも正直分からない。
加害者に「ごめんなさい」と言わせることで解決したとみなし、その後いじめがエスカレートする可能性すらある。
なにより、ここは小中高一貫校だ。
どちらかが転校しない場合、残り5年もいじめ相手と一緒に過ごすこととなるのだ。
(インターナショナルスクールは生徒数が少ないので、クラスが違っても同じ教科を選択すれば授業で一緒になることが多々ある。)
そして担任の教師や校長は当然のことながら日本語が話せない。英語での質疑応答が求められる。
しかし私は諸事情により英語にトラウマがあり、この時は英語が壊滅的に話せなかった。
どれくらい話せなかったというと、説明するとしたらこんなレベルだ。
"uhhh, like, like..."
"do you mean ○○?"
"yeah"
いじめのカミングアウトを非母国語で話すの、難易度高くね?
母国語ですらアウトプットするの難しい内容じゃね??
中学1年生。
私は行動を起こす勇気がなかった。
今の平穏な学校生活が壊れることを恐れ、結局は自分の中に留めてしまった。
しかし、数か月後だか、しばらく時間が経って落ち着いた時に、友達もとい容疑者(※日本人)に軽く質問した。
正確な内容は覚えてないが、ざっくりとこんな感じ。
「私が持ってたあのカードに落書きされてて、変な紙も入ってたの。誰がやったか心当たりあったりしない?」
「しらなーい!」
その友達は小学生の頃から虚言癖が激しかったため、おそらく嘘だろうなと思った。
なぜなら筆跡もAちゃんに似ており、Aちゃんしか持ってない種類のルーズリーフだし、Aちゃんと私は同じ男子生徒が好きだったから。
動機は十分にあった。
でも相手はシラを切った。
もしかしたら、本当にその子じゃなかったのかもしれない。
分からなかった。
私は、
「そっかーごめんね、なんか知ってることあったら教えてね」と返した。
大切にしていたカードに落書きをされたことを、その子に心配されなかったことに気付かずに。
結局、その件は私の中で消化しきれぬまま、その子とは徐々に縁が切れていった。
大人になって当時を振り返ると、いじめの原因は未熟で至らなかった私にもあると思うので、制裁を与えたり復讐したいなんてことは今はもう思っていない。
ただそれでもやはり、いじめは絶対にしてはならないと主張する。
なぜなら失われた自己肯定感は回復することなく、今も希死念慮から抜け出せていないからだ。
この1件だけであれば、私は軽症で済んだのだろうか。
数年後にまたいじめが再発することを当時の私は知らなかったのである。
続く。(書く余裕があれば)
まとめ
- 1年の学費が数百万円かかるようなインターナショナルスクールでもいじめは起こるので、どこでも起こる
- インターナショナルスクールでいじめられると、非母国語で先生に状況を説明することになるので、日本の学校に通っている人より更にハードルや難易度が高いと感じる
- インターナショナルスクールで現在進行形でいじめられている人、またはいじめられていた人へ
あなたは一人じゃないよ! - 小中高一貫校でいじめられると詰む
- 推しのグッズを学校に持っていってはならない
- 死ねと言ってはならない。その言葉で本当に死ぬかもしれないから
余談
だから、もしあなたが子供を育てる機会があれば、お願いしたい。もしあなたの子供が英語に限らず、何かに対して激しく嫌がったら、どうかそれを強制しないでください。どんなに小さいことだと思えても、嫌なことを長期的に強いれば、子供は壊れます。
おかげでうつ病10年選手です!本当にありがとうございました。